年収の低さは結婚の障害ではない

年収の低さは結婚の障害ではない

貧しくてもふたりなら頑張れる

 

友人が、年下の恋人から毎日のようにプロポーズされているという話を聞きました。

 

ふたりはすでに一緒に暮らしはじめて一年が経ちます。「『同棲という暮らし方にけじめをつけてきちんと結婚しよう』と彼が言ってくるの」と、彼女は少し困った顔をして話してくれました。

 

もともと結婚という形にこだわらずに、自由に生きてきた彼女にしてみると、結婚という制度をわざわざとる必要はないのではないかと思っているのです。

 

食事をしながらこの話をしていると、会話を小耳に挟んだ親しくしているお店の店員さん(ママ)が、「あなた、結婚しなさい」と、会話に入ってきました。

 

「その年になって、結婚してくれなんて滅多に言われることじゃないわよ。結婚して、しっかりと土台をつくって、ふたりで頑張ればいいじゃないの。それに相手は若いのだから、いずれこちらが面倒みてもらえるわよ。年上と結婚してごらんなさい。すぐに介護だから」

 

友人は会社を経営しているので、彼の何倍もの経済力があります。彼は、まだまだこれから伸びていく年代、そこには大きな差があります。

 

「経済力がないのがネックなの?」と私か言うと、すかさず店員さんはこう言いました。

 

「あなた、お金なんてふたりで頑張ればとうにでもなるわよ。ふたりで頑張ればいいの。同志よ、同志。こつこつ頑張るの。そうすると、絶対にいいことがあるし、運は開けるのよ」

 

「あのね、自分が選んだ男なんだから、責任持つのよ。あなたが彼を磨き上げるの。彼の才能を大切にして、いろんなものを見せて体験させるの。そして、一流の仕事人に育てるのよ」

 

女将さんのこの言葉に、友人は深くうなずいて言いました。

 

「そうか。そう考えると、結婚はおもしろいですね」

 

マスターとふたり、二人三脚でお店を四十年近く切り盛りしてきた人生の先輩の言葉は違います。結婚する人が少なくなった今の日本にあって、「ふたりで頑張る」「相手を磨く」つまりは「互いに磨き合う」という言葉に、結婚の原点に気づかされたようでした。

 

ひとりではできないことも、ふたりならできる

 

いま、結婚に対して消極的なひとつの理由に、年収の低さがあげられます。

 

もちろん、経済力があるに越したことはありませんが、そういう人はそうそういません。とても狭き門なのです。

 

でも、それは人生の大きな選択である結婚をあきらめる理由になるでしょうか?

 

店員さんの言うように、ふたりで頑張って暮らしていく、というのは、結婚生活の大きな喜びだと思うのです。

 

生活のためだけに共稼ぎをすると考えると、心が貧しくなる気がします。心が貧しくなると、お金に余裕があっても足りない感を拭えなくなるのです。

 

たとえば、自分を社会に役立てる、自分の世界を持つ、自分を生かす、と考えると、仕事と向き合う気持ちが変わってきます。

 

もちろん、自分のキャリアを高めたいという希望もあります。大切なことは、仕事をどう捉えるかということで、心の持ち方が変わるのです。

 

どういう結婚をするか。誰と結婚するか。ここが大きなポイントです。女性が安心して生きていくために、どういう人と結婚するかということが重要なことであるように、男性にとっても重要なことです。

 

それは、その女性に安心して家庭を任せられるか、仕事に集中できる環境をつくれるか、どれだけ自分を支えてくれるか。仕事のできる男性ほど、この点を重要視するのです。ただきれいだから結婚したいとか、そういうことではないのです。

 

店員さんが言うように、結婚生活はふたりで創り上げていくものです。ふたりで力を合わせていくということなのです。どちらかがピンチのときは、より支え合う。つらいときは、お互いに支え合う。それは、あたりまえのこと。

 

結婚によってお互いの人生に責任を持ち、分かち合いながら生きていくのですから、そうするのが人としてあたりまえのことです。そのようにして、子孫を残しながら今までつながってきたのです。

 

でも、そのあたりまえが、敬遠されつつあるという現実は、やはりなかなか深刻な問題なのだと思います。そのひとつの理由が経済力であるとしたら、それはとても悲しいことです。なぜなら、お金についてはふたりで協力しあえるからです。

 

相手の年収が低いから結婚できない。共稼ぎしたくないから、経済力のある人と結婚したい。そんなことを言っていられるのは、三十代半ばまででしょう。女性が結婚しないということは、ずっとひとりで働きつづけることです。

 

結婚をすればダブルインカムで、世帯の経済はひとりの時よりも大きくなります。お互いにそう高くはない年収だったとしても、ひとりではできなかったことが、ふたりならできるかもしれないのです。

 

また、経済力がある人とすぐに出会えるのならともかく、本当にあっという間に年齢を重ねてしまうものなのです。そうなると、出会いはなかなかむずかしくなります。

 

結婚を考える時、お金のことは大きなポイントになります。計画性は大切です。でも、この時代、年収は低くなっているかもしれませんが、誠実に仕事をしているのならすばらしいことではないでしょうか?

 

ろくに仕事をしなくて年収が低いのでなく、真面目に取り組んでいるのなら、それを結婚しない理由にするのは筋が違います。

 

時代は変わります。経済状況も変わっていくでしょう。人と人との絆、夫婦の絆は、辛さを共に経験するからこそ結ばれていくのです。これが結婚の醍醐味でもあるのです。

 

簡単に絆は強くはならない。それをこの人生で為していく。だからこその、結婚なのです。

 

 

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